前回のブログで書かせて頂きましたが、「懐石料理」と「会席料理」には、違いがあります。
内容は、お店などによって様々ですが、献立や料理にどのような違いがあるのでしょうか?
おおまかな流れをご紹介いたします。
懐石料理の献立
1.折敷(おしき)・・・・飯・汁・向付(むこうづけ)
2.椀盛(わんもり)・・・澄まし汁
3.焼き物・・・・・・・・焼魚
4.箸洗い・・・・・・・・小吸い物
5.八寸・・・・・・・・・山海の幸の肴
6.湯桶・香の物・・・・・おこげに湯を注いだもの、漬物
7.主菓子・濃茶‣・・・・和菓子、濃厚な味わいの抹茶
懐石料理は、飯、汁、向付、椀盛、焼き物までが「一汁三菜」の基本の献立です。
その次に箸洗い、八寸、湯桶と続き、最後に茶会のメインである濃茶と主菓子を楽しみます。
また、これに加えて「預け鉢」や「強肴(しいざかな)」という、煮物や酢の物が出される
事もあります。焼き物や八寸などは大皿に人数分が盛り付けられており、それを各自が取り分ける
「取り回し」が一般的です。
会席料理の献立
1.先付け・・・・・・・・お通し、前菜
2.お凌ぎ(おしのぎ)・・一口サイズの寿司や蕎麦
3.椀物(わんもの)・・・澄まし汁
4.向付(むこうづけ)・・お造り
5.鉢肴(はちざかな)・・焼き物
6.強肴(しいざかな)・・煮物、和え物、揚げ物など
7.止め肴(とめざかな)・酢の物、和え物など
8.飯・香の物・止め椀・・飯、漬物、味噌汁
9.水菓子・甘味・・・・・果物、シャーベットなど
会席料理の献立は厳密なルールがないので、料理の品数や順番はさまざまです。これに加えて
揚げ物、蒸し物、八寸などが出されることもあり、料理は一人一皿ずつ提供されるのが一般的です。
また、会席料理は宴会料理なので、季節の花や野菜の飾り切りなどをあしらって見た目を華やかに
仕上げます。
現代の懐石料理とは?
茶道を嗜む方でない限り本格的な懐石料理をいただく機会は少ないでしょう。実際、現代の懐石料理は
「茶会のための食事」という認識は薄くなっており、時代の流れと共に、「お酒を楽しむための食事」
に変わってきています。そのため、茶会でいただく食事は「茶懐石」、料亭でいただく食事は「懐石料理」
と呼んで区別することも多いです。つまり、懐石料理と会席料理の違いは、少し曖昧になってきている
ということになります。
ちなみに、より手軽に懐石料理を楽しみたい方は「松花堂弁当」がおすすめです。
松花堂弁当は懐石料理をもとに作られているので、料理の配置は懐石料理の定石とおりになっています。
献立も飯、向付、椀盛、焼き物、八寸など、一汁三菜を基本としており、いろいろな料理を少しずつ
楽しむことができるので、興味のある方はぜひ、利用してみては如何でしょうか。
懐石・会席料理で作る、おすすめの料理を一部ご紹介
1.寿司酢でお手軽・紅白なます
2.ポン酢でさっぱり・いんげんの梅かつお和え
3.ささみのすまし汁
4.海老しんじょう入り若竹汁
5.タイの昆布締め
6.メカジキの酒粕漬け焼き
7.野菜の炊き合わせ
8.赤だしの味噌汁
9.鯛と根菜の炊き込みごはん
10.梨のシャーベット
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